荒野を駆ける風のように          



ガンドッグ 美しき狩人

29 2012

私のお気に入り、、になるでしょう


あてれんママ推薦

映画
「最強のふたり」


パラグライダー中の事故により、首から下が麻痺してしまった大富豪のフィリップ。
金銭的な余裕があるフィリップは、完全看護の下で生活を送ることは容易いが
食事から下の世話まで診なければならない重労働に、雇った人間は次々と辞めてゆく。
ある日、新らしい介護人募集の面接で、ひとりの男性と出会う。
富豪の世界には似つかわしくない風貌の男は、スラム出身の黒人青年ドリス。
本気で働きたいわけではなく、「職探しをしている」証拠が欲しいだけのドリスは
不採用の証明書を持参し、フィリップに対し悪びれもせずに「ハンコを押せ」と迫った。
この態度を面白いと思ったフィリップはドリスの採用を決定。
介護経験の無いドリスは数日も持たずに音をあげるだろうと思っていたのだが・・・。


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[最強のふたり」予告編





実在する人物のエピソードを映画化した本作には、夢があって嘘がない。
金に不自由しない生活を送っているフィリップの周りには
面倒をみたり心配してくれる人はたくさんいても、「No」を言う人間はいない。
絶対的な主従関係の下で形成された人間関係は
気楽である反面、どうしようもなく心が渇く。
そんな時に現れたドリスは、下の世話を「冗談じゃない」と嫌がり、
食事の介助中でも、気になる女性を見つけたら平気でほったらかしにする。
フィリップには、それがとても心地良い。
「自由に体が動かせないだけの奴」として接するドリスが
フィリップの心を掴んでいったのは極自然なことだ。
肌の色も、社会的地位も、教養も、健康面も、何もかもが違う二人が
互いのテリトリーに相手を引っ張り込んで刺激を与え合い、
友情を深めてゆく過程が楽しい。

携帯の登録数を競い、嫌なことを呑み込まなければ続かない
上っ面の仲良しこよしなど要らない。
辛い時、誰かに側に居て欲しいと願い、
その願いを聞いた相手は、例え夜中でも飛んできてくれる。
そんな人間関係を、たった一人とでも築くことが出来れば
それだけで人生は何倍も楽しくなる。
震災以降、多くの困難に見舞われている私達日本人こそが
今一番この映画を(少しの憧憬をもって)楽しめるような気がする。

フィリップを演じたフランソワ・クリュゼも上手いのだが
一見粗雑に見えて、実に可愛気のあるドリスを演じたオマール・シーが素晴らしい。
ドリスを指導する世話係を演じたアンヌ・ル・ニもチャーミングだった。

ちなみに、本作のモデルになったフィリップとアブデル(劇中ではドリス)は
現在も無二の親友として付き合いが続いている。
完成披露の場にも二人で現れ、観賞後、フィリップは「私は両手で拍手しているんだ」、
アブデルは「ありがとう」と優しく微笑んだという。

映画「最強のふたり」は9月1日より公開。

ブログ
忍之閻魔帳より

Posted by kayosama | 15:26 | Comment [0] | TrackBack [0] | その他

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